内容説明
本書は、ゼンマイという山菜を主人公にして、わが国の山地における資源利用の事例から、資源配分の論理を示したものである。わが国では、資源をめぐって紛争に発展しないためにどのような知恵を生み出してきたのか?ここでは、この課題に対する一つの答えをだしている。
目次
第1章 自然環境利用型の生業とテリトリー制
第2章 ポリティカルエコロジーの枠組み
第3章 山村における商品経済化と採集経済の成立
第4章 ゼンマイ採集の生態と資源利用―新潟県朝日村三面の事例
第5章 採集者の環境認知と採集テリトリー
第6章 ゼンマイ採集空間の分割―福島県只見町蒲生の事例
第7章 結論
著者等紹介
池谷和信[イケヤカズノブ]
1958年静岡県生まれ。東北大学理学部地理学科卒業。東北大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学、理学博士。北海道大学文学部付属北方文化研究施設助手、国立民族学博物館第1研究部助手を経て、現在、国立民族学博物館民族社会研究部助教授、総合研究大学院大学先導科学研究科助教授(併任)。専攻は環境人類学、人文地理学
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