内容説明
人類は、感染症との戦いの長い歴史の中で、細菌やウイルスの生態を知り、それを迎え撃つ免疫の仕組みについて学んだ。そのおかげで、抗生物質を発見し、ワクチンを発明し、感染症の脅威を一つずつ克服して来た。敵を知り、己を知った成果である。しかし、SARSやトリインフルエンザ、O157…と感染症はつぎつぎに襲いかかって来る。本書では、感染症との闘いの新局面を迎え、“どう闘うか?”を考える。
目次
第1章 変遷する感染症(スペインかぜとインフルエンザ;スペインかぜの遺伝子を復元 ほか)
第2章 細菌の多様化と繁栄(細菌は動物でも植物でもない;古細菌の再発見 ほか)
第3章 病原体との戦い(生体防御;メチニコフの発見 ほか)
第4章 ウイルスとは何か(ウイルスの正体;ウイルスは生物でも無生物でもない ほか)
第5章 病原体VS知性(PCRの発明;イエローストーン国立公園 ほか)
著者等紹介
清水文七[シミズブンシチ]
1932年山梨に生まれる。1958年千葉大学医学部卒業、1963年大学院医学研究科修了。国立感染症研究所を経て、1983年千葉大学医学部微生物学講座教授。2003年より(財)日本ポリオ研究所理事長。千葉大学名誉教授、医学博士。専門はウイルス学
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