内容説明
自然のなかの「性」、文化のなかの「性」。ヒトとサルはどう違うのか―霊長類学と人類学がフィールドの成果をぶつけあい、「性」と繁殖の現象をめぐる複雑な謎に挑む。
目次
「性」をいかに語るべきか
第1部 雄の「性」(雄の「性」―あるいは性選択理論再考;ニホンザルの父子判定が教えてくれるもの)
第2部 雌の「性」(「性」と時間―交尾季、月経、発情をめぐるいくつかの話題;雌の「性」―子づくりと子育てのはざま)
第3部 ヒトの「性」(失われた発情、途切れることのない「性」、そして隠された排卵;チャムスの民俗生殖理論と性―欺かれる女たち;狩猟採集民の母性と父性―サンの場合)
第4部 生物学とフェミニズム(生物学とフェミニズムの交錯―霊長類研究を中心に)