内容説明
“廃棄物”は、今あたかも怪物のごとく、日本全国を暴れ回っている。技術の高度化を基礎にめまぐるしく変化・成長する日本経済は、廃棄物処理を考慮しない生産や都市改造をすすめ、廃棄物増加型の産業構造や生活様式、そして使い捨ての大量廃棄社会をつくりだしてきた。廃棄物問題とは何か、その解決のためには、今どのような処方箋が求められているのか。本書は、これらの問いに対して、経済学の立場から答えようとした。
目次
第1章 リサイクル社会からみた廃棄物処理事業
第2章 大量廃棄社会の構造
第3章 ごみ行政を考える
第4章 廃棄物処理料金の効率性と公平性
第5章 リサイクルの経済学
第6章 有害廃棄物問題を考える
第7章 リサイクル社会への課題と展望―環境責任時代の社会経済システム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
葉
1
環境経済学は勉強したことがなかったが、数式は殆どないので読み物として少しは理解できたと思う。廃棄物発生関数として、人口1人当り発生するごみの量と組成、世帯の規模と構成、世帯の生活態度、可処分所得、住宅の規模と性質、ごみ処理サービスの水準、地理的天候的要因、消費財の最終価格ベクトル、財サービスに対するごみ係数ベクトルで表している。可処分所得についての必要性については参考文献から読みとることにする。バーゼル条約について述べられており、政策評価的なものと市民の行動に対するアプローチなどが書かれている。2014/10/22
和彦有住
0
電子化済み2020/06/06