エコロジーの思想<br> 自然との和解への道〈上〉

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エコロジーの思想
自然との和解への道〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 285,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622081630
  • NDC分類 519
  • Cコード C1010

出版社内容情報

「この著作の根本思想は、ひとつの命題、《人間の外にある自然は、われわれの自然的共世界(Mitwelt)である》に要約できる。」(「日本語版への序文」より)

環境先進国ドイツにおける、本格的な環境哲学を紹介するはじめての本である。著者マイヤー=アービッヒは、エッセン大学で教鞭を執ってきた哲学者であるのみならず、マックス・プランク研究所で量子力学を研究した物理学者でもあり、ドイツ連邦議会のエネルギー政策審議会の一員として、またハンブルク市の大臣として、環境政策の政治決定にもたずさわってきた。

本書においてはじめて、「実践的(=政治的)自然哲学」が提唱される。適切な自然理解と環境政策を統合する人間の行為を問うのが、実践的自然哲学である。そのためにアービッヒはまず、従来の受け身的な環境政策を批判し、自然を自然自身のために配慮する新たな環境保護立法を提案する。そして、真理への問いに開かれたプラトン以来の討議的政治と、理性的行為のうちに自然の意図をみるカントの倫理を継承し、自然の秩序に適った産業経済を可能にする科学技術を模索する。

人間もまた自然的共世界の一部である自然中心主義的世界像へ向けて、自然科学・哲学・政治を根本から問いなおす記念碑的労作の完訳、上巻。

シリーズ《エコロジーの思想》第二弾。
既刊:環境の思想家たち 上・下


クラウス・マイヤー=アービッヒ(Klaus Michael Meyer-Abich)
1936年ハンブルク生まれ。哲学博士。1972年から2001年までエッセン大学で自然哲学を講じ、現在はエッセン大学名誉教授。1964-1969年、ハンブルク大学でカール・フリードリッヒ・フォン・ヴァイツゼッカーの研究協力者。1970-1972年、マックス・プランク研究所にて研究。1976-1981年、ドイツ研究者連盟(VDW)会長。1979-1982年、ドイツ連邦議会「将来の核エネルギー政策」審議会委員。1984-1987年、ハンブルク市の「科学と研究」のための大臣。1987-1994年、ドイツ連邦議会「大気圏保護」審議会委員。1989-1996年、ノルトライン・ヴェストファーレン州科学センターの文化学研究所で「自然の文化史」研究のリーダーとして、このプロジェクトを指導。専門領域は、実践的自然哲学、自然の文化史。最近の著作 『未来のための学問--生態学的かつ社会的責任における全体論的思惟』(Wissenschaft fur die Zukunft-Holistisches Denken in okologischer und gesellschaftlicher Verantwortung, Munchen, Beck, 1988),『自然のための蜂起--環境から共世界へ』(Aufstand fur die Natur-Von der Umwelt zur Mitwelt, Munchen, Hanser, 1990),『実践的自然哲学--忘れられた夢の記憶』(Praktische Naturphilosophie─Erinnerung an einen vergessenen Traum, Munchen, Beck, 1997),『認識の木から生命の木へ--科学と経済における自然の全体的思惟』(Vom Baum der Erkenntnis zum Baum des Lebens-Ganzheitliches Denken der Natur in Wissenschaft und Wirtschaft, mit Gerhard Scherhorn u. a., Munchen, Beck, 1997).

山内廣隆(やまうち・ひろたか)訳
広島大学大学院文学研究科教授(応用倫理・哲学講座)。文学博士。1949年鹿児島市生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学(西洋近世哲学専攻)。比治山女子短期大学、比治山大学助教授、1996年広島大学助教授を経て、現職。その間ミュンスター大学客員研究員(1998~1999年)。著書 『環境の倫理学--「現代社会の倫理を考える」11』(丸善、2003年)、『ヘーゲル哲学大系への胎動--フィヒテからヘーゲルへ』(ナカニシヤ出版、2003年)。共著書 『人間論の可能性』(昭和堂、1994年)、『知のアンソロジー--ドイツ的知の位相』(ナカニシヤ出版、1996年)。編著書 『人間論の21世紀的課題--応用倫理学の試練』(ナカニシヤ出版、1997年)、『知の21世紀的課題--倫理的な視点からの知の組み換え』(ナカニシヤ出版、2001年)。翻訳書 ルートヴィヒ・ジープ『ヘーゲルのフィヒテ批判と1804年の「知識学」』(ナカニシヤ出版、2001年)、ジープ/バイエルツ/クヴァンテ『ドイツ応用倫理学の現在』(編訳、ナカニシヤ出版、2002年)

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みすず書房の関連書:
パルマー編『環境の思想家たち』上/『環境の思想家たち』下
ワート『温暖化の〈発見〉とは何か』
ホワイト『機械と神』
コイレ『プラトン』

内容説明

環境先進国ドイツの環境哲学とは何か。人間がその駆動力である“自然的共世界”の実現へ向けて自然科学・哲学・政治を根本から問いなおす記録碑的労作。

目次

序論(導入と見とおし)
1部 あたかも世界の中心がわれわれにおいて回っているかのように(成長の限界に直面した従来の環境政策批判;自然保護、天然資源そして自然災害―法における自然の理解;自由と必然―人間中心主義的世界像の哲学的批判)
2部 自然との和解の条件(自然の全体のなかの人間;物である自然と自然である物;自然との和解―その前提、条件そして地平)

著者等紹介

マイヤー=アービッヒ,クラウス[マイヤーアービッヒ,クラウス][Meyer‐Abich,Klaus Michael]
1936年ハンブルク生まれ。哲学博士。1972年から2001年までエッセン大学で自然哲学を講じ、現在はエッセン大学名誉教授。1964‐1969年、ハンブルク大学でカール・フリードリッヒ・フォン・ヴァイツゼッカーの研究協力者。1970‐1972年、マックス・プランク研究所にて研究。1976‐1981年、ドイツ研究者連盟(VDW)会長。1979‐1982年、ドイツ連邦議会「将来の核エネルギー政策」審議会委員。1984‐1987年、ハンブルク市の「科学と研究」のための大臣。1987‐1994年、ドイツ連邦議会「大気圏保護」審議会委員。1989‐1996年、ノルトライン・ヴェストファーレン州科学センターの文化学研究所で「自然の文化史」研究のリーダーとして、このプロジェクトを指導。専門領域は、実践的自然哲学、自然の文化史

山内広隆[ヤマウチヒロタカ]
広島大学大学院文学研究科教授(応用倫理・哲学講座)。文学博士。1949年鹿児島市生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学(西洋近世哲学専攻)。比治山女子短期大学、比治山大学助教授、1996年広島大学助教授を経て、現職。その間ミュンスター大学客員研究員(1998‐1999年)
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