内容説明
『死と愛』『夜と霧』…人生に絶望した者に光を投げかける著作を生んだひと、フランクル。意味の思想を育て、鍛え、闘った“苦悩する人間”の時代をたどる。本書は、アメリカの一臨床心理学者が、1993年から7年間にわたって晩年のヴィクトール・フランクルと妻エリーのもとを訪れ、夫妻とその家族、友人へのインタビュー、取材を重ねてまとめた、ふたりの愛の歴史である。第1巻は、ヴィクトール・フランクルの子供時代に筆を起こし、フロイトやアードラーとの出会いと相克、ロゴセラピーのはじまり、そして、ナチ政権下の収容所体験と戦後の復職までを描く。
目次
第1部 ヴィクトール・フランクル1905‐1946年(新世紀の幕開けと子供時代1905‐1915年;ギムナジウムとその向こうにひろがる世界1916‐1924年;医学、フロイト、アードラー1924‐1934年;ロゴセラピーのはじまり1934‐1937年;すべてが変化する1937‐1942年;テレージエンシュタットにおける生と死1942‐1944年;アウシュヴィッツとダッハウの試練1944‐1945年;何かがあなたを待っている1945‐1946年)
著者等紹介
クリングバーグ,ジュニア,ハドン[クリングバーグ,ジュニア,ハドン][Klingberg,Jr.,Haddon]
アメリカの臨床心理学者。1962年から約1年間、ウィーンのフランクルのもとで学ぶ。1968年より1988年まで、祖父が創設した「子供の家」を基礎に、心理学的な要素も採り入れて恵まれない環境にある子供たちの支援を目的としてカウンセリング、こころのケア、養子縁組の相談などを行うクリングバーグ・ファミリー・センターの所長をつとめる。1988年からシカゴのノースパーグ大学心理学部で教鞭をとり、教授として現在に至る。イリノイ州エヴァンストン在住
赤坂桃子[アカサカモモコ]
1955年東京生まれ。上智大学文学部ドイツ文学科および慶應大学文学部卒。英語・ドイツ語翻訳者、ドイツ語通訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。