感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
377
著者は霊長類の研究を中心とした動物行動学者。本書はザイールの熱帯雨林帯ワンバの森でのフィールドワークを通してのボノボの観察から得られた知見をまとめたもの。社会性といい、行動のあり方といいボノボは霊長類の中でも人間に一番近そうである。もっとも、性行動においては限りなくオープンであり、そこにはおよそタブーらしきものは見られない。また、母子相姦はないようなので、似ているようでこれらの点では違っているのだが。かつてホイジンガが人間を「ホモルーデンス」と言い、遊ぶことに特質を求めていたが、ボノボは⇒2022/07/27
rubyring
4
○ 喧嘩や争いはあっても、チンパンジーのように殺し合いにまで発展することのほとんどないボノボ。性的行動が頻繁に見られることと、平和なことの間に関係がありそうなボノボ。性を抑圧する宗教のある世界で人びとが凶暴性を増すことと関係がありそうである。2015/04/07
takao
3
ふむ2023/02/07
たくのみ
3
「ホカホカ」「プレゼンティング」「ロック」…あいさつ代わりの「行為」が話題だけど、ハグやキッスとおなじようなもので、ちゃんとインセストタブーはある。人類の祖先の集団形態の研究に欠かせないのに、ザイールの政情不安で食用目的(!)として減少するボノボ。これは何とかしないと!2012/12/29