出版社内容情報
作物の移植栽培の本来意義は、苗の損傷によって生育相を転換し、安定多収を実現することにある。損傷-植え傷み-活着のメカニズムを体内生理、形態から追究し、多様な生育調整手段をもつ移植栽培の有利性を説く。
内容説明
著者は20年余り、水稲の成苗を中心に稚苗、中苗さらには乳苗を対象として、移植を苗体の一部損傷を伴う栽培方法としてとらえ、苗素質や移植後の栽培環境との関連において、植え傷み、活着、初期生育、さらには本田の生育相や収量性との関係について検討を行ってきた。本書はこれらの著者の研究を中心にとりまとめ、作物栽培における移植の意義や意味を明らかにしようと試みたものである。
目次
第1章 作物の移植適性からみた移植の意義
第2章 苗の活着にとって損傷とは何か
第3章 苗の損傷による生育相の変化
第4章 移植栽培における多彩な生育調整技術