出版社内容情報
作物の根から養分をもらいつつ、一方では菌糸を土に張って作物の養分吸収を助け根の活力を高め病害を抑制する今話題の菌根菌。菌根菌の生態から診断、炭利用など活性化させる技術までを第一人者が解説。
目次
序章 「菌根・共生の研究」から
第1章 森林にみる共生の原理(森林の微生物相;肥料のいらない森林;熟土化のメカニズム;農薬のいらない森林)
第2章 共生する菌と植物(植物と微生物とのかかわり;VA菌根とその働き)
第3章 共生微生物を活かす(VA菌根菌の扱い方;VA菌根の効果と利用;炭で働く共生微生物;炭が意味するもの)
第4章 共生を断つ現代の農業(日本の農業の本質的な矛盾;化学物質とVA菌根;連作障害とVA菌根)
第5章 昔の農法と共生微生物(こやしと虫退治;間作と輸作;山林と農業)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rbyawa
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e129、基本的に話は「VA菌根」という植物共生菌に関して進んでいくんですが、正直著者さんが言っているようにまだ研究途上であって、植物の生育を助けていることは間違いなく、畑などでの連作障害や人工林の大規模な病害とも関わっているのではないか(この菌がいなくなったことが原因なのではないか)と目されているものの、なにぶんにもまず単独分離して育てることすら出来ないということもあってなかなか研究が進まず、生育する環境にすればいいというところまでで話が終わっていたんですが、ある意味、ここが進む時は一気に進むのかなぁ。2014/05/10