出版社内容情報
土壌成分の60%がケイ酸だが、生命活動にとっての働きはあまり知られていない。進化論的視点からの植物での石灰とケイ酸の役割の追究から、土壌の個性と植物の個性のかかわりをとらえ、土と作物の虚弱化をみる。
内容説明
本書では、作物栄養学の分野で最近明らかにされたケイ酸についての知見を紹介し、重力と同じように陸上に普遍的に存在するがゆえにみすごされてきたケイ酸の意義にメスを入れてみたい。また、土の素であるケイ酸から、地力や作物の健康というものがどのようにみえるかについても考えてみたい。
目次
1 栄養環境と植物の個性
2 土壌構造にかかわるケイ酸
3 ケイ酸植物の能力を探る―イネを中心に
4 土壌の活性ケイ酸とその給源
5 非ケイ酸植物とケイ酸
6 生物進化とケイ酸
7 ケイ酸から何がみえるか