内容説明
政府や民間の調査会社など様々な機関が発表する統計は、私たちが経済や社会の動きを数字で把握するのに、とても便利なものである。しかし、世の中に氾濫するたくさんの統計を正確に読みこなすことは容易ではない。「積極的な人」、「大人しい人」、「怒りやすい人」、「泣きやすい人」、「せっかちな人」、「のんきな人」など、人間一人一人が独特の性格や行動パターンを持っているのと同じように、ひとつひとつの統計も、「上振れしやすい統計」、「下振れしやすい統計」、「変動の大きい統計」、「変動の小さい統計」など、独特のクセや動きのパターンを持っているのだ。具体的事例で統計センスを身につける本。
目次
第1章 「平均」に秘められた謎(「平均」という「記述統計」;男性の好みは平均顔の女性? ほか)
第2章 通説を疑う(「みせかけの相関」にだまされない;グレンジャーの因果性テスト ほか)
第3章 経済効果を疑う(誰でも簡単にできる経済効果の推計;生産誘発額 ほか)
第4章 もう統計にだまされない―統計のクセ、バイアスを理解する(景気判断の方法;なぜ私たちは景気の回復を実感できないのか ほか)
第5章 公式統計には表れない地下経済(経済の本音とタテマエ;「善女のパン」 ほか)
著者等紹介
門倉貴史[カドクラタカシ]
1971年神奈川県生まれ。エコノミスト。慶應義塾大学経済学部卒業後、横浜銀行のシンクタンク、浜銀総合研究所の研究員となる。社団法人日本経済研究センター、東南アジア経済研究所(シンガポール)への出向を経て、2002年、第一生命経済研究所に移籍。経済調査部主任エコノミストとして、アジアやBRICs諸国についての論文を数多く発表する。2005年同研究所退社。2006年にBRICs経済研究所代表に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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