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大正文化―1905‐1927

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  • サイズ A5判/ページ数 410,/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784326600144
  • NDC分類 210.69
  • Cコード C3035

出版社内容情報

「今日的」とされている様々な文化現象の起源を大正期に求め、「社会心理史」という生きた人間像を通じて歴史をみる。



【目次】
はじめに
  大正評価の気運
  大正文化とは何か

Ⅰ 明治から大正へ
  日本資本主義の開花
    前進するブルジョワジー/日清・日露の戦費調達/逼迫する財政危機
    生活にあえぐ民衆
  文明から文化へ
    明治的「文明開化」への反省/政治と文化―大逆事件前後/文化意識
    としての個人主義/文明生活から文化生活へ

Ⅱ 世界の中の日本文化
  帝国主義列強への仲間入り
    ブルジョワ民主主義の開幕/満州をめぐる帝国主義/重化学工業の進
    展と独占の強化/シベリヤ出兵と米騒動
  西欧文化の受容過程
    科学理論と技術の結びつき/産業資本と特許法/知識の直輸入から現
    実の認識へ
  エリートにあらわれた民衆のイメージ
    教化されるものとしての民衆/「民衆」とは何か/民衆芸術について
    の論議/「民衆」概念の混乱/「民衆」の民衆芸術論
  文化産業の成立
    文化産業の成立の基盤/商業ジャーナリズムの成立/視聴覚文化の進
    歩/レジャー産業のおこりと大衆化
  生活の中の文化意識
    臣民から国民への転化/西洋崇拝と世界意識/生活における科学技術
    の取り入れ/作り出される流行

Ⅲ 革命と頽廃
  不況と好況のあいだ
    激動する景気/激しい労使の対立/労働者の意識と生活/増大する新
    中間階級
  新しい社会意識
    「考える経営者」の出現/上からの大衆意識/新中間層の社会意識
  虚構の形成
    右翼団体の芽生え/大正的天皇イメージの一面/「らしく」モラル
    の形成
  マスコミの芽生え
    新聞・出版の大衆化/スター誕生―尾上松之助の周辺/ラジオ放送
    開始をめぐって
  文化生活者の意識
    軍国生産文化から平和消費文化へ/「文化生活者」の展開/女性文化
    と家庭文化の発展

Ⅳ マス文化の成立
  不況の慢性化
    企業の合理化と集中/民衆から離れた第二次護憲運動/檻の中の自由
    ―普選と治安維持法
  反体制の文化
    社会主義思想の発展と分裂/大正的知識人と民衆/知識人と民衆
  教養主義とアカデミズム
    反自然主義の純文化/人格主義と教養主義/文化主義の時代的評価
  マス文化の提供者
    新しい雑誌経営者/少女歌劇団の生みの親/官僚から新聞経営者に
  マス文化と生活意識
    日本文化に与えた震災の影響/消費者としての大衆/消費文化の発展
    モダニズムの発生とその反動

おわりに―大正から昭和へ
  金融恐慌から大恐慌へ
  民衆の反抗と弾圧
  マスコミの立体化
  「文化」から「風俗」へ

附録 社会心理史の対象と方法
  1 個人心理レベル
  2 集団心理レベル
  3 社会行為

あとがき
大正文化年表
主要参考文献   

内容説明

本書は、いわば人間の実在する文化史として大正期を見たものである。政治や経済の動きを統計的な資料とともに、当時の関係者の記録、また名もない民衆の実態調査などを中心として記述したものである。同じように文化の時代的流れを、これらの担い手たちのパーソナルな面を掘りさげることによって照合させ、民衆の雑多な生活様式の変化を大きくひとつの傾向としてとらえることによって考えようとしたものである。

目次

1 明治から大正へ(日本資本主義の開花;文明から文化へ)
2 世界のなかの日本文化(帝国主義列強への仲間入り;西欧文化の受容過程 ほか)
3 革命と頽廃(不況と好況のあいだ;新しい社会意識 ほか)
4 マス文化の成立(不況の慢性化;反体制の文化 ほか)

著者等紹介

南博[ミナミヒロシ]
1914年東京生まれ。1940年京都大学文学部哲学科(心理学専攻)卒業。1940年アメリカのコーネル大学入学。第2次大戦中「敵性外人」として留学生活を送る。1943年コーネル大学大学院博士課程修了。1947年アメリカより戦後初の帰国者となる。日本女子大学教授、一橋大学教授などを経て、現在、一橋大学名誉教授。中国人民大学名誉教授。文学博士。Ph.D
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

長月マチール

0
※44ページとありますが、実際はその10倍くらいはページ数があったような気がします。2014/03/06

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