中国農民調査

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  • サイズ A5判/ページ数 302p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784163677200
  • NDC分類 611.922
  • Cコード C0098

内容説明

急成長する都市経済の背後で、貧困と窮之にあえぐ9億の中国農民たち。毛沢東の革命闘争を支え、改革開放政策で豊かになったはずの彼らに、何が起きているのか。ある作家夫婦が、中国屈指の穀倉地帯を3年間取材。そこで明らかになったのは、税金や公金をでっち上げて農民を搾取する「悪代官」のような地方官僚と、圧制に耐えかねて抗議する農民を暴行、殺害するヤクザのような警察と公安の存在だった―。現代中国の「タブー」に踏み込み、刊行二ヵ月で発禁処分となった全世界注目の書。世界中のルポルタージュ文学の中から2004年度の最優秀作に選ばれた!「ユリシーズ賞」受賞作。

目次

第1章 事件(路営村、丁作明リンチ死事件;悪人が治める村;税金取り立て抵抗事件;直訴活動の長い道のり)
第2章 何が問題なのか(不公平な天秤;地方役人、虚偽の実態さまざま)
第3章 改革の長い道のり(出口を求めて;安徽の大地に大任を授ける;そして現実は;道を求めて)

著者等紹介

陳桂棣[チンケイテイ]
1942年安徽省蚌埠市懐遠県生まれ。合肥(安徽省の省都)で合肥新聞社、安徽省出版局で編集として勤め、78年に合肥市文学芸術界聯合会のメンバーとなり、86年から著作を始める。現在、合肥作家協会主席。著書に『悲劇的誕生』『民間包公』『淮河的警告』があり、『淮河的警告』は第1回魯迅文学賞を受賞

春桃[シュントウ]
本名、呉春桃。1963年湖南省醴陵市生まれ。合肥市文学芸術界聯合会メンバー

納村公子[ナムラキミコ]
1955年東京生まれ。武蔵野美術短期大学卒業。日中学院講師

椙田雅美[スギタマサミ]
1966年東京生まれ。中央大学大学院総合政策研究科博士前期課程修了。日中学院講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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英樹

4
予想どおりの中国の現状。13億以上の人口の7~8割は農業従事者。どの国でもどの時代でも必ず生じる富と貧のギャップと矛盾。春秋時代からこの国は常に革命の繰り返しだが中華人民思想がある限り民衆化は永遠に無いのではないか?この本を読んで改めて認識を強くした。2011/05/11

takao

3
ふむ2023/11/29

dobochon

2
十年も前に出た、当時9億人の農民がおかれた過酷な環境、都市居住者との深刻な断裂を描いたルポルタージュ文学。これが21世紀の話かとめまいがします。そして、問題の根本は人々に根付いており、どこでも起こりうるもののように思えてなりません。思想的な問題は二の次。果たして、現在、この状況は改善されたのでしょうか…2013/11/27

キッコロ

2
テレビやネットで強迫観念的とも思えるほど報道される「希望の国・中国」。著者はその希望の国のありのままの現場を取材したフィルターなしの中国人です。 中国人も、日本人も直視したくないほどのひどい中国の現状が描かれています。2011/05/16

ELW

1
 いまの中国の人々は『官場現形記』とかご存知なのかなぁと思いながら読んだ。改革派官僚が停滞を嘆いて交換した漢詩をみると、『笑府』にでてきたお役所言葉風漢詩を見直したくなった。確か、「火急の割り符をもって」とかあったっけ。中国の農民は結局、『大地』のように力強く我慢強い。2018/09/02

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