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中公文庫
仕事のなかの曖昧な不安―揺れる若年の現在

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  • サイズ 文庫判/ページ数 277p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122045057
  • NDC分類 366.21
  • Cコード C1133

出版社内容情報

若者に仕事がないのは中高年のせい。フリーターより深刻な、過剰に働く若者の存在。働く20~30代の本当の姿を明快に分析して注目されたサントリー学芸賞、日経・経済図書文化賞受賞作。

内容説明

仕事格差に直面する20‐30代の真実とは?フリーターや若年失業が増えた背後には、中高年の雇用既得権を優先する構造問題があった。「働く」ことにつきまとう曖昧な不安に対し、いま一人ひとりに出来ることとは…。揺れる時代と冷静にファイトするためのリアルなヒントあふれる一冊。サントリー学芸賞、日経・経済図書文化賞ダブル受賞作品。

目次

1 雇用不安の背後で
2 「パラサイト・シングル」の言い分
3 フリーターをめぐる錯誤
4 世代対立を避けるために
5 所得格差、そして仕事格差
6 成果主義と働きがい
7 幸福な転職の条件
8 自分で自分のボスになる
終章 十七歳に話をする

著者等紹介

玄田有史[ゲンダユウジ]
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業。専攻は労働経済学。学習院大学教授を経て、東京大学社会科学研究所助教授。『仕事のなかの曖昧な不安―揺れる若年の現在』で第二四回サントリー学芸賞、第四五回日経・経済図書文化賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

slowlifer

28
昨今、事務員、作業員、運転手など労働力不足が顕在化。今後、労働力人口は減少の一途。けど、若者をはじめ大勢がフリーターなどで従事。何かおかしい。現状は中高年が既得権を守る社会構造で、若者にシワ寄せが来てる事が原因。これは社会の構造的問題で長期化する。不況時の最初のリストラは、非正規でも中高年でもない。まさに採用の機会すらなかった若者達。選挙年齢も下がり、若者の意見がより反映される社会にしないと、現在の高齢者重視の政策は続く。コネ(weak tie)や「自分のボスは自分」という著者の眼差しは優しい。2016/11/06

さきん

24
若年層の失業実態を様々なデータを通して考察している。こういうデータに裏打ちされた本が文庫版で出るのは素晴らしい。もっとこういう類の本が出てきて欲しい。2000年代初頭と団塊ジュニアの就職氷河期にあたり、中高年層の雇用維持が若年の就職の間口を狭めていることが本旨である。2017/03/16

ゲオルギオ・ハーン

4
20年近く前の本で、当時の就職や働き方に関する問題を丁寧なデータ分析で冷静に穏やかに説明してくれる。それに留まらず、その分かりやすさのおかげで現在の雇用や働き方の問題についての考え方の一つを示してくれる良書。また、p204の「環境や制度が変わらないまま、定年制度の延長や年齢差別の禁止などが導入された場合、中高年の雇用維持は進み、失業者やフリーターがますます増えていく」というのはズバリ現状を言い当てていて、著者の慧眼に感服しました。2020/02/17

まるさ

4
海老原嗣生さんの「雇用の常識」と併せて読みたい本2017/02/25

バナナフィッシュ。

3
岩井克人氏の著作の中で、この本についての言及があったので興味をもち、手に取った。フリーターの現状について本人の特質ではなく、外的な条件によって説明をなしているのは面白い。独立起業ということに対しは、中年層は何ら行動を起こさなくともデータより、リストラもないし、歳を重ねたうえでの年功序列による賃金の増加もいまだに見受けられるのが示されているのだから、リスクの方がメリットよりも多いと感じた。2015/01/25

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