内容説明
地球表面の約71%を占める巨大な水塊に隠された、多様な生物を育む海藻の森とはどんな世界なのか。古くから日本人が利用してきたその豊富な資源は、今後どうなるのか。不思議に満ちた身近なフロンティアを語る、スキン&スクーバダイバー必読の一冊。
目次
海底を歩く
春の磯の風物詩
もうひとつの地球
海藻の色彩の謎
生育環境と色彩
恵まれた海中の生活
厳しい潮間帯に生きる
海の森の生態
磯焼け
見えない森
海中の視点から
結章
著者等紹介
横浜康継[ヨコハマヤスツグ]
1935年東京都生まれ。東京教育大学理学部生物学科(植物学専攻)卒、同大学院理学研究科博士課程修了。東京教育大学助教授(理学部附属臨海研究所)、筑波大学教授(下田臨海実験センター長)を経て、現在(宮城県)志津川町自然環境活用センター所長。専門は海藻の生理生態学
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感想・レビュー
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ビリー
3
海藻の本。海藻って日本人には食材としては馴染み深いけれども、生物としてはどの程度知られてるんだろうか。ヒジキが海に生えている状態を想像できるだろうか。メカブがワカメの根元部分なのは常識かもしれないが、それが生殖器官であるのはどれほどの人が知っているだろうか。そもそも生きているワカメが緑色ではないことは? 僕は一応生物好きといえるくらいには本は読んでるし雑学とかは溜め込んでるつもりだけど、海藻のことはほとんど何も知らなかった。入門書としてはやや小難しいところもあるが、美しい海の森へのガイドブック。2013/03/30