内容説明
住友商事の昭和29年の取扱高順位は11位。それが昭和41年には第6位となり、当期利益では第3位。単体では取扱高で第3位、経常利益で第2位にあり、ついに悲願の“ビッグスリー”の一角に喰い込み、さらに上位をうかがう構えだ。戦後派商社というハンデを克服し、なぜ、「かくも成長を遂げ得たのか」という疑問が広く産業界に生まれるのも当然のことであろう。本書は、その疑問に答えるべく、綿密な取材を重ね、それらを分析、まとめあげたものである。
目次
第1章 今を未来に、未来を今に(ワールド・フルーツ・トレーダーへの挑戦;情報通信分野を担うSCSの存在;貴金属ディーリング;バイオビジネスへの進出;タイ進出の拠点、ナワナコン物流センター建設;外車ビジネスへの参入;スミトモ・イン・“ハカタ”)
第2章 動き出した「総合事業会社」化構想(「1000人社長」体制の強化;東南アジアへの深耕大作戦;“バーツ経済圏”をにらむタイ住商;スミトモ・イン・シンガポール;“情報武装”ねらうネットワーキング)
第3章 メディアと川下事業への挑戦(メディアも川下重視;川下の“頂上”めざすサミット;家庭紙に流通革命を起こせ;隠れた急成長会社、住商オートリース;魅惑の市場、通販マーケット;貴金属市場を席巻せよ;リッチ層へ高級品を売り込め;玉島スポーツプラヅの挑戦)
第4章 住商、躍進の秘密(コーポレート・カルチャー;マーチャント・バンクをめざす;“ベンキョー”に明け暮れる住商マン;「90年代」にらむ住商ディベロッパー)
第5章 21世紀への課題(重厚長大産業分野と海外取引;世界的な事業会社をめざす)