講談社現代新書<br> 生きていることの科学―生命・意識のマテリアル

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講談社現代新書
生きていることの科学―生命・意識のマテリアル

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  • サイズ 新書判/ページ数 271p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061498464
  • NDC分類 461
  • Cコード C0240

内容説明

ロボットの痛み、手触りのあるプログラム、日本一のラーメン屋、就職できない若者、「アペオス」のコマーシャル―多彩なメタファーを縦横に駆使して、生命・脳と意識・進化の核心を解き明かす。あの郡司理論が画期的にわかる、待望の一冊。

目次

1 手触りのあるプログラム(プログラムの二通りの意味;熱を帯び、倦んだ意識 ほか)
2 オープンリミット―点のなかの点(遠近法・消失点;バートン・フィンクの壁 ほか)
3 ロボットの痛み=傷み(アペオスって何?;刺激へのデータ的応答・プログラム的応答 ほか)
4 スケルトン―質料の形式(部分の貼り合わせ・層;概念に関するフィルター・束 ほか)

著者等紹介

郡司ペギオ‐幸夫[グンジペギオユキオ]
1959年生まれ。東北大学理学部卒業、同大学院理学研究科博士後期課程修了。現在、神戸大学理学部地球惑星科学科惑星大講座教授、早稲田大学複雑系高等学術研究所客員教授。専攻は理論生命科学。さまざまな実験やシミュレーションを交えつつ、生命についての理論的な研究を進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

iwri

7
本書で主題化されているのは、主観・客観/マクロ・ミクロなどの二分法的な見方である。著者は、これに対して質料性=マテリアルという第三項を用いて、二項対立を分解/無効化し、動的な世界の描写を試みていると思った。それはヘーゲル的弁証法のような超越論的視点から行われるのではなく、動的な運動の内部から見られた、内部観測的な視点だと思う。一方で、内部観測のような記述にとどまるのではなく、創発的な生成それ自体を捉えようとする試みであるように感じた。2011/02/15

moco

1
不可能な物事に対する潔さ、こだわりのなさ、もっと言えばある種の決別のようなものがうかがわれて好感が持てた。できないものをできると思い込んで不毛な追究を続ける人は少なくないけれど、著者の思考はきっと不可能ではないもの、先に繋がりうるものに向けられている・・・と思う。新書だけど彼の理論は簡単ではないからすべてをわかった気にならないように気をつけたい。またじっくり読みたい本。

R

1
難しくてようわからんかった2010/04/09

けん

0
P「変数のかたまりの現実をモデル化するのは無理くさいから、もっと素敵なモデリングないかな?」Y「マテリアルって概念はどう?プログラムには実行環境が必要だ。紙にプログラムを書くにしても、PCに書き込むにしても、実行環境(質量)が必要なわけだ。そのプログラムと質量をつなぐマテリアルって概念を説明したのがこの本。」P「う~ん。なんだか動的平衡みたいな話だな。」Y「そうだね。でも「生物と無生物のあいだ」より本書の出版のほうが早いんだ」P「ほう。まあこの本わかりにくいから、福岡伸一にひっくり返されたのも頷けるね。」2011/11/14

でろり~ん

0
ま、こむつかしいところを、しっかり説明しようとすると、こういう語り口になるんでしょうか。面白い視点なんですけど、議論が無限ループみたいな気もしました。でも、そこ、大事なんだよねえ、ってことは受け取れました。ペギオってペンギン好きだから、らしい。へええ。2024/02/12

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