内容説明
新しい成長のスタート台に立った日本経済は、好景気が言われる一方で格差拡大に揺れている。成長率・予算・日銀短観・株価・金利・賃金・失業率・国際収支など、主な経済指標に着目することで何が分かるのか、データはどう作成されているのかを平明に説く。旧版から二一年、データを全面的に刷新し、日本経済の全体像を提示する。
目次
1 日本経済は、いま―新しい成長のスタート台に立って
2 景気の見方―現状を知り、先を見通す
3 財政・金融―経済政策の有効性を問う
4 国民生活―格差拡大のなかの暮らし
5 物価―金融政策を決める指標
6 雇用・賃金―暮らし向きはどう変わる
7 国際貿易・通貨―国際競争力を維持できるか
著者等紹介
鈴木正俊[スズキマサトシ]
1940年北海道に生まれる。1969年東京大学大学院博士課程修了。ハーバード大学・イエール大学・総合研究開発機構客員研究員、日本経済新聞社編集委員などを経て、拓殖大学政経学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
100
旧版も読んだことがあってこの本はよく現在の経済状況をフォローしてくれています。ちょうど10年経っているし新しい版を出してくれたらという気がします。最近日経新聞も情報が多くなってきているせいか、あまり経済の分析や予測などについてきめ細かな対応ができていない気がします。自分で様々なデータを見て分析していくのに適した本だと思いました。2016/02/15
いっしー
16
景気の見方から財政・金融、国民生活、物価・雇用まで教科書的に網羅しており、基礎を押さえるには的確な書籍。分かりやすい記述でポイントを掴める。但し、2006年の発行であるため改訂版の発行が望まれる。2016/03/17
元気ハイター
2
各経済指標の読み方や、経済史、ニート・フリーター等の現代問題にまで触れていて幅広い。その分、基礎的な知識に終始しているので、掘り下げたい項目を見つけることにも本書は役立つ。データの批判的な見方や、政府統計の紹介が丁寧。コラムも興味深かったし、景気の見方が内閣府、財務省、経済産業省で違うという話も面白かった。2015/09/05
夕刻
2
経済で用いられている主要な統計・データの読み方、そのデータから読み取れる最近の動向が説明されている。いろいろな経済学のテキストで目にするデータではあるが、そのデータ自体について知ることができる点はよかった。おまけに、どこで入手できるかも載せられている。一方で改訂版が2006年度なので当然ながらここ数年の金融危機の話題が扱われておらず、もう少しタイミングをずらしていたらより面白くなったのだろう。 ただ漠然と新聞や雑誌の経済欄を眺めてみると出てくるデータのどこに注目すればよいか、を知るためには有益です。2010/08/23
さわ
1
経済政策を考えていく上で、データは欠かせない。あらゆるデータを参照しながら、日本経済の状況を分析し、解説してくれる。ただデータが古くなっている部分もあるので、再度改定していただきたい。2016/06/04