出版社内容情報
日本人の心理には「長いものには巻かれろ」といった処世法が生きている一方で,権威を否定し自我を主張する生き方が存在している.また合理主義的な思考が広く定着しつつあるなかで,「物事は気の持ちよう」といった精神主義も根強い力を持っている.複雑な日本人の心理とあいまいな人間関係を鋭く分析した,海外にも知られた名著.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かみかみ
1
評価:★★★★ 自発的意見を「屁理屈」として退けたり、不幸や理不尽に耐えることを「美徳」と捉える日本的マゾヒズム、戦時中も天祐や神護を信じて非合理に陥る日本人の心理的特徴についての記述に大いに納得してしまった。2014/04/27
みみ
1
現在の日本人の心理に見られる傾向は,昔の日本人の生活などからつながっているところがあるんだなと感じた。2009/03/01
うーちゃん
0
自分には難しい部分もありましたが、納得する部分がかなりあり、読んでいてとても面白かったです。2014/07/29
ヒラマサ
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EH・カーの「歴史とは何か」と並んで推薦されており、積読していました。日本人が「前提」としてしまう「雰囲気」や「義理」などのいわば「霧」を晴らす、明快な解説書です。 古語がやや難しかったですが、多少読み飛ばしてもある程度文意は汲み取れます。自由になるためには「何に縛られているか」を知る必要があると思います。反骨でも従順でも、苦しみを伴っても選べる自由を希求することをやめないためにおすすめ。2021/02/27